①2018年5月26日(土)

ケースフォーミュレーション再考~個別性を概念化することの重要性について~

講師:Nancy McWilliams



現代において、精神病理学は疾病を個別に実体のあるものと捉え、

投薬やマニュアル化された技法により治療可能であるとする診断パラダイムによって支配されており、

ケースフォーミュレーションの技術は過去のものとして失われつつある。

本講義では、個人を心理療法の仕事の中心に戻す。

DSMやICD- 10による診断カテゴリー分類より、治療の結果に確実に重要な心の組織化の構成要素について議論する。

また、臨床家が治療のためにどのようにフォーミュレートするかを学ぶ素材となる、

近著であるPsychodynamic Diagnostic Manual(心理力動的診断マニュアル)の第2版(PDM-2)についてもコメントする予定である。

メラニー・クラインの"迫害対象(Persecutory Objects)"と精神病圏患者との関連

~その治療的意義について~

講師:Michael Garrett



研究や臨床経験から、精神病の幅広い病因と結果が示されているにも関わらず、

精神病は生物学的、または化学物質欠損に還元できるものとされ、

心理療法を併用することなく、投薬と「管理」のみで治療できるとする考えが現在一般的である。

しかし、精神病の症状には意味があり、話す治療(統合失調症の認知行動療法と精神分析的なアプローチを含めて)が役に立つ。

本講義では、メラニー・クラインの精神病的苦しみへの理解の貢献について、その価値を探索し、

統合失調症や他の精神病と診断されている患者との治療関係を持つセラピストの助けとなることを目的とする。